現場の通信環境は、いま静かに変化しています
医療・介護・製造・物流・倉庫・小売(スーパーマーケット)など、
人が実際に動きながら業務を行う現場では、
通信に求められる条件も少しずつ変化しています。
- より広いエリアで安定して使えること
- バッテリー交換の負担が少ないこと
- 既存のシステムやプラットフォームと連携できること
こうした要件は、
「音声通話ができる」だけでは語れないテーマになりつつあります。
Wi-Fi HaLow(IEEE 802.11ah)という技術について
そのような背景の中で注目されているのが、
Wi-Fi HaLow(IEEE 802.11ah) です。
Wi-Fi HaLow は、Sub-GHz 帯(日本では主に 920MHz 帯)を利用する Wi-Fi 規格で、
以下のような特長を持っています。
- 従来の Wi-Fi と比べて広いカバレッジ
- 障害物に対する比較的高い透過性
- 低消費電力設計
- IP ベースの通信方式
これらの特性から、
広範囲・低消費電力が求められる用途での活用が検討されています。
Fanvilは、Wi-Fi HaLowの特性を音声通信という分野にいち早く取り入れ、
IP 電話機としての新たな可能性を模索してきました。
Fanvil IPCT が目指す位置づけ
Fanvil の IPCT(IP Cordless Telephone) 製品は、
IP 電話機のアーキテクチャと
Wi-Fi HaLow の通信特性を組み合わせた製品群です。
本製品は、
既存の無線通信方式をすべて置き換えることを目的としたものではありません。
むしろ、
- より広い範囲での運用が求められる場面
- 低消費電力を重視した端末設計が必要な場面
- IP ベースのシステム構成を維持したい環境
こうした条件において、
新たな選択肢の一つとして検討できる構成を目指しています。
想定される利用シーン
以下はあくまで一例ですが、
Fanvil IPCT の構成が参考になる可能性があるシーンとして、
次のような環境が考えられます。
- 医療・介護施設における非中核エリア
- 介護施設・高齢者施設
- 工場・倉庫・小売・バックヤードなどの広域エリア
- バッテリー交換の頻度を抑えたい携帯端末用途
実際の適用可否については、
施設構造や運用要件に応じた検討が必要です。
IP 電話機としての拡張性
Fanvil IPCT は IP 電話機として、
音声通話に加えてシステム連携を前提とした設計が可能です。
例えば、
- SIP / PBX 環境との連携
- 外部システムとの API 連携
- イベントや操作を起点としたシステム制御
といった構成も、
システム設計次第で検討することができます。
私たちは、
IP ベースであること自体が、
今後の活用可能性を広げる要素になると考えています。
「用途を決める」のではなく、「可能性を共有する」
現時点で、
Fanvil IPCT の用途を一つに定義することは考えていません。
それよりも、
- このような技術構成が存在すること
- どのような特性を持っているか
- どのような場面で検討余地があり得るか
といった情報を市場と共有することを重視しています。
もし、
- 現在の無線構成に課題を感じている
- IP 化を前提とした次の一手を検討している
といったテーマをお持ちでしたら、
ぜひ意見交換のきっかけとしていただければ幸いです。